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高橋明子
野生動物センター・研究員

「採食」という窓から見る生物同士のつながりの世界

野生動物にとって、生きていくために採食は不可欠です。彼らは様々な基準により採食選択を行うため、被食捕食相互作用に強弱が生じ、複雑な生物群集ネットワークが形成されます。このことは絶滅危惧種や生態系の保全を行う上で、ある一つの種だけを切り取るだけでは十分な対策にはならないことを示唆しています。生物同士のつながりの世界を採食という窓から、フィールドとラボの両面よりアプローチしていきます。

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金森 朝子
霊長類研究所・研究員

フィールドワークを経験して、新しい価値観を得る

自分の興味のある動物やその動物が生息する環境に出かけてみると、研究室にいるだけでは想像もしなかったような、様々な問題を目の当たりにします。まずは、その環境が抱えている問題を理解し、そして、そこに関わっている人たちと話をしてみましょう。やがて、動物も生態も人間も全てがつながっていることが見えてきます。その過程で得られた新しい価値観は、研究や保全活動に取り組む判断基準になります。本プロジェクトでは、自分の価値観を獲得した人材が、様々な現場で幅広く活躍することを期待しています。

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新宅 勇太
野生動物研究センター特定研究員 (公益財団法人日本モンキーセンター 学術部 研究教育室 キュレーター)

骨格標本から明らかにする多様性

博物館には長年の収集活動により集められた多数の標本資料が残されています。 特に骨格標本からは、現在の生物多様性だけではなく、その多様性がどのように形成されてきたのか、進化史や環境への適応などの情報を引き出すことができます。また、動物園などの飼育下の個体には、野生個体群とは異なる環境や餌条件によって生じたであろう形態の変化も見ることができます。 これまでに蓄積された標本から形態の変化の検討から、生物多様性についてアプローチしているほか、日本モンキーセンターにおける標本の作製と管理、そして活用に関わる活動を行っています。

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鈴村 崇文
野生動物研究センター 技術専門職員

フィールドワークの楽しさを

宮崎県の幸島は1948年にニホンザルの調査が開始されました。それ以降60年以上もの間、調査が継続されています。2003年から宮崎に常駐し観察をしていますが、これだけ長い間観察していても、同じ事は二度と起きません。周りの環境もその時々で違います。その一瞬を逃さない。ここにフィールドワークの面白さがあると思います。幸島に住むニホンザルは至近距離で観察でき、フィールドワークの基礎を知るには最適な場所です。幸島でフィールドワークの楽しさを知って下さい。

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赤見理恵
公益財団法人日本モンキーセンター 主任学芸員 キュレーター

誰もがホンモノに会える場所=動物園の魅力を探究する

日本は動物園・水族館大国です。毎年、日本の人口の半分以上にあたる、延べ7千万人以上の人々が動物園や水族館を訪れます。動物を見ることの楽しさは、古今東西、老若男女、普遍的なもののようです。ではなぜ、人々は動物園を訪れるのでしょう?
日本モンキーセンター附属世界屈指のサル類動物園で、「霊長類の魅力をどのように伝えるか」という教育的側面と、「人々は霊長類をどのように見ているのか」という利用者研究の側面から研究しています。

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高野 智
公益財団法人日本モンキーセンター 主席学芸員 学術部研究教育室長

霊長類を通した学びをより多くの人へ

骨のデザインの美しさに惹かれ、化石・現生霊長類の運動器を中心に機能形態学的アプローチをしてきました。また、日本モンキーセンターでは博物館活動の大きな柱である教育普及活動に取り組んでいます。博物館には学問の世界と市民とを橋渡しする役割があります。取っつきにくいと思われがちな研究の世界を、動物園の生きた霊長類や標本を教材として、いかにわかりやすく伝えるのか。幼稚園児から社会人まで、様々な年齢層に対して学習機会を提供するべく、教材研究、プログラム開発をおこなっています。